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ご挨拶


日本教育工学協会会長
野中 陽一

日本教育工学協会は、毎年、全国各地で、全日本教育工学研究協議会全国大会を開催してきました。 この全国大会では、公開授業、基調講演、シンポジウム、研究発表、ワークショップ、企業展示などの 充実したプログラムを通して、教育工学の実践と研究に関する交流に加え、最新技術を利用した情報機器 や教育システム、デジタル教材の情報を得ることができます。

平成30年度は、川崎市教育委員会、川崎市学校視聴覚教育研究協議会との共催により、 11月9日(金)・10日(土)に、川崎市内の小中高等学校や特別支援学校、10月1日に開館1周年と迎える カルッツかわさき(川崎市スポーツ・文化総合センター)を会場にして、第44回全日本教育工学研究協議 会全国大会(川崎大会)を催します。
 そのテーマは、「夢!希望!かわさき!未来社会を切り拓く資質・能力の育成」です。
 新学習指導要領では、全ての学習の基盤となる資質・能力として、情報活用能力が位置づけられました。  未来社会を切り拓く資質・能力として最も重要なものといっても過言ではないでしょう。その育成を図る ためには、コンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段を主体的に活用できる環境と、これらを 適切に活用した学習活動の充実は不可欠です。情報活用能力には、プログラミング的思考、情報モラル、 情報セキュリティ、統計に関する資質・能力等も含まれています。これらの資質・能力を総合的に育成する ためには、小中高の体系的なカリキュラムが求められます。そして、「情報活用能力の育成や情報手段の 活用を進める上では、地域の人々や民間企業等と連携し協力を得ることが特に有効であり、(中略)学校外 の人的・物的資源の適切かつ効果的な活用に配慮することも必要である。」 と示されているように 「社会に開かれた教育課程」を実現する体制づくりも大きな課題です。
 全国の教員現場方々、教育情報化関連企業の方々、教育情報化を研究対象としている教育工学研究者の 方々が、新学習指導要領が求める実践を成立させ発展させるために川崎の地に集い、充実したプログラムを 通して実践と理論の交流を行っていただければ幸いです。
 川崎では、全国大会開催に向けて、川崎市学校視聴覚教育研究協議会を中心とした実行委員会を早くから 組織し、5校の公開授業校では、情報活用能力の育成、ICT活用に関する実践研究を積み重ねてこられました。  川崎市総合教育センター内の情報・視聴覚センターの指導主事の方々や企業の皆様からのご支援に加え、 日本教育工学協会の役員も研究に協力してまいりました。新学習指導要領に向けての授業が公開され、実践 事例、実践研究の成果が報告されます。 また、それを支えるICT環境を目にする機会が豊富に準備されています。
 本大会のリーフレット作成の折に、川崎のイメージに合った写真の選定について様々な意見がありました。  結果的にかなりインパクトのある写真となりましたが、皆様の川崎の街のイメージはどのようなものでしょうか。 様々な顔をもつ川崎で、皆様にお会いできることを楽しみにしております。