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全国大会の研究発表募集が始まりました
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JAETニューズレター No.157 をお届けします。法人化後、毎月のニューズレターを通じて、協会の活動や教育の情報化をめぐる最新の話題をお伝えしています。
今号の中心は、いよいよ始まった第52回全国大会(高知・香美市大会)の研究発表募集です。「教育DXで進化する探究の学び」をテーマに、10月30日・31日に開催します。日々の実践や研究の成果を、ぜひ全国の仲間と共有してみませんか。
連載「OECDティーチングコンパスをひもとく」は第2回をお届けします。今回は「教師のウェルビーイング」について、東京学芸大学大学院の学生に解説していただきました。
学校情報化認定では、新たに認定された優良校の紹介に加え、優良校の再認定(6月まで)や先進校への応募(6月30日締切)をご案内しています。各地の実践校の取り組みも、あわせてご覧ください。
7月には岡山で第1回「教育の情報化」実践セミナーを開催します。参加申込・企業協賛を受け付けていますので、こちらもどうぞご注目ください。
それでは、今号も最後までお楽しみください。
広報委員会
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2026年度第1回「教育の情報化」実践セミナー2026in岡山
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『デジタル学習基盤の活用を前提とした次期学習指導要領の改訂』
2026年度の第1回教育の情報化実践セミナーは、岡山県倉敷市のくらしき作陽大学で開催します。
また、教育関連製品を活用した実践事例の発表や最新の教育関連製品の企業展示も行います。
岡山県内はもちろんのこと、全国から多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。
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学校情報化認定 優良校・先進地域の認定 〜より使いやすいシステムをめざして〜
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JAET副会長・学校情報化認定委員会委員長/中村学園大学 教授 山本朋弘
1.認定・表彰の実績
2015年に開始した学校情報化認定では、学校情報化診断システムへ登録した学校数が延べ4000校を越えました。GIGAスクール構想の成果を示すエビデンス(成果指標)として活用いただき、認定された学校や自治体が増えてきています。
2026年2月末段階での認定・表彰の実績は、以下のとおりです。全国の学校情報化を代表する学校や地域によって、本事業の普及・進展が期待されるところです。
学校情報化優良校(認定) 4022校
学校情報化先進校(表彰) 51校
学校情報化先進地域 49地域
(先進地域は、2017年度まで表彰、その後認定)
2.認定システムの改修について
学校情報化認定システムでは、システムの改修を定期的に実施して、操作性を改善させるとともに、政策や指針に合わせてチェックリストを改訂してきました。
昨年度から、GIGAスクール構想の情報端末環境に対応して、チェックリストを見直し、児童生徒のICT活用環境の整備に関する項目を変更して、児童生徒の情報端末の使用頻度を入力してもらうようにしました。また、指導計画等の提出については、審査対象から外して、参考資料としています。
2026年度は、学校や教育委員会からの申請や審査員の審査がスムーズに進められるように、抜本的なシステムの改修を行う予定です。今後も、申請する学校において、より使いやすいシステムになるよう改善を進めていきたいと考えています。
3.優良校再認定・先進校表彰について
○優良校(2023年度認定校)の再認定
2023年度に優良校として認定された学校の認定期間は、2026年3月31日で終了です。ただし、2026年6月までに再認定された場合は、優良校として継続している学校となります。7月以降に認定される場合、新規の認定となりますが、ID等は継続して使用いただけます。今後、再認定の期間については、認定期間の終了日の前後3ヶ月(1月から6月まで)として運用する予定です。
○先進校の応募
優良校として認定を受けていて、項目のレベルが一定以上に達していれば、先進校に応募することができます。優良校の学校は、応募に挑戦してみませんか。
入賞した学校は、全日本教育工学研究協議会全国大会において表彰されます。なお、先進校への応募は、4月から6月頃まで受け付けています。これまでに先進校として表彰されている学校でも、別のカテゴリで応募いただくことができます。
○先進地域の申請
先進地域では、自治体内の学校8割以上が優良校に認定されている場合、自治体から先進地域の認定を申請することができます。事前にご相談いただきますと、スムーズに進めることができます。
(問い合わせ:https://jaet.jp/nintei/contact/)
4.申請へのアドバイス
学校情報化認定事業の審査は、数十名の審査委員のボランティアで進めております。審査において、優良校としての要件を満たしていないと判断された場合は、残念ながら「差し戻し」となり、申請した学校等が修正した上で、再提出いただき、再審査となります。申請の前に、「学校情報化優良校認定申請へのアドバイス」を一読いただきたいと思います。
(URL:https://jaet.jp/nintei/advice/)
申請時のチェックだけでなく、取り組みの見直しにもつながります。より効率的に本事業をご利用いただけるようになると思います。ご協力の程、お願い申し上げます。
パスワードの失念等の問い合わせが増えています。学校内でのログイン時のアカウントやパスワードの引継ぎは、適切に進めてください。
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学校情報化認定 優良校紹介 加速する教育DX ~第4次高森町新教育プランが目指すもの~
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熊本県高森町教育委員会 教育長 古庄 泰則
1.はじめに
熊本県高森町では、「高森に誇りを持ち、夢を抱き、元気の出る教育」をスローガンとした「高森町新教育プラン」を策定しています。本町の教育改革の最大の特徴は、町長の強力なリーダーシップのもと、行政、教育委員会、学校が「三位一体」となって取り組んでいる点にあります。人口減少やグローバル化といった社会の変化を「風」として捉え、教育を町づくりの核と位置づけ、教職員ファーストの精神で改革を推進しています。
2.教育DXの歩みとICT環境
本町のICT環境整備は、平成24年の全普通教室への電子黒板配備から本格化しました。町独自の光ケーブル網整備を礎に、国に先駆けて1人1台のタブレット端末環境を構築し、デジタル教科書や校務支援システムも早期に導入しました。民間企業や大学等との産学官連携を継続することで、常に最新の知見を取り入れ、現在は全国トップクラスのICT活用環境を維持・更新し続けています。
3.自立した学習者を育む学びの変革
本町では第4次新教育プランの最重点事項として「自立した学習者の育成」を研究主題に掲げ、高森町教育研究会を中心に取り組んでいます。近年は文部科学省「リーディングDXスクール事業」の指定を受け、全校で「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実を目指した授業改善を加速させてきました。
研究の成果を披露する場として、年間3回「高森町公開授業」を開催しました。6月、11月、2月の授業公開を行うことで、1年間を通した子どもたちの「成長のプロセス」を全国に発信しました(右写真)。
「自立した学習者」とは、①自ら課題を設定し解決の見通しを立てる力、②他者と協働して課題を解決する力、③自らの学びを把握し調整する力、の3つの資質・能力を備えた姿です。公開授業では、子どもたちが1人1台端末とクラウドサービスを文房具のように使いこなし、他校の児童生徒や外部専門機関とオンラインで繋がりながら、自らの問いを探究する「高森型探究学習」を展開しています(左写真)。
ICTを使うこと自体を目的とするのではなく、「ツール」として活用し、子どもたちが主体的に学びをデザインする学習者主体の授業モデルを構築しました。この学びの変革こそが、予測困難な未来をたくましく切り拓く人材育成の基盤と考えます。
4.子どもが創る地域の未来
小中一貫教育の集大成として実施される「子ども議会」は、本町の教育と地域が繋がる象徴的な場です。中学3年生が町政に提案した「高齢者向けeスポーツの開発」は、実際に全52カ所の公民館で活用され、認知症予防と多世代交流に貢献しています。
また、学校から始まった「タブレット図書館」を町民全体へ開放するなど、教育DXの成果が地域全体の利便性向上や活性化に直接結びついています。
5.おわりに
これまでの取り組みの結果、成人式(二十歳の集い)のアンケートでは、約93%の卒業生が「高森に誇りを持っている」と回答し、ICT教育が卒業後の進路で役立っていると実感しています。教育の成果は着実に「人づくり・町づくり」へと繋がっています。これからも「風を興す」挑戦を続け、教育DXをさらに深化させながら、地域に根差したイノベーションを創出し、未来を拓く人材を育み続けます。
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学校情報化認定 優良校紹介 学び続ける教師~情報機器を活用した授業研究~
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久喜市立砂原小学校 教諭 齋藤 果織
1.はじめに
本校は、令和4年度から久喜市教育委員会より「『久喜市版未来の教室』構想を踏まえた汎用的な資質・能力を育む先端技術を活用したSTEAM化された学び」の研究委嘱を受けています。校是「やってみよう」、学校教育目標「動く 楽しむ 切り拓く」を合言葉に授業研究に取り組んでいます。
2.学び方を学び、社会と繋がる総合・生活科
総合的な学習の時間と生活科の時間は、学び方を学ぶ学習であると捉え、はじめに、総合と生活科に重点を置きました。
令和5年度からは授業時数特例校制度を活用して総合と生活科の時数を15時間増やし、特に時間を確保して探究させたい場面に充て、探究学習を充実させてきました。4月には総合開きを行い、「自分で学ぶ力をつける時間が総合である」と子供たちと共通理解を図っています。その後、探究したことを他学年や保護者の方、地域の方に発信する場を設け、子供たちの学びが社会と繋がるよう働きかけています。
学び方を学び、社会と繋がる学習経験を積むことで、子供たちは学びに一層主体的になりました。
3.教科の学習と情報活用能力
総合や生活科で学び方の基盤を作りながら、令和6年度以降はその他の教科においても探究的な学び方を取り入れました。その中で、情報活用能力を育成しています。
例えば、1年生の国語の説明文の学習では、「何が書いてあるのかな」「大切な言葉や文はどこかな」と課題意識をもたせ、本文を打ち込んだスライドをデジタルで配付し、問いならばページを青、答えならば赤に変える活動を行いました(左写真)。
また、参考資料をQRコードで読み取ってアクセスさせたり、話合いの様子を動画で撮って振り返らせたりする活動も取り入れました(右写真)。文章読解や話合いという国語の指導事項を押さえつつ、情報機器の操作スキルを身に付けられるよう、授業を展開しています。
また、プレゼン作成時にイラストを引用する場面に合わせて著作権の指導をするなど、機器を使いながら情報活用能力を身に付けていくことを意識しています。
4.生成AIの活用
保護者の方の同意を得て、生成AIの活用にも挑戦しています。例えば、生活科のおもちゃづくりでアドバイスを求めたり、外国語の発音チェックをしたり、作文の添削をしたりする場面で使用しました。
生成AIを活用するにあたり、「生成AI導入講座」を行い、使い方や気を付けることを指導しています。(資料)特に、「生成AIは間違っていることがある」「自分で判断する力をつける必要がある」という意識をもたせるようにしています。
5.おわりに
情報機器は、学びの場になくてはならないものになりました。子供たちにとって、文房具の一つになっています。その中で、確かな学びの場を提供できるよう、指導の仕方を常にアップデートしていく必要があり、学び続ける教師であることが重要であると痛感しています。
今後も情報機器の活用を踏まえ、授業研究に努めていきたいと考えています。
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(解説)OECDティーチングコンパスをひもとく(2)教師のウェルビーイング(Teacher well-being for thriving professionals)
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会員の皆様に解説記事をお届けする企画です。今回は「OECDティーチングコンパスをひもとく」シリーズをお送りします。東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科(博士後期課程)に在籍する学生たちに解説を担当していただきました。それぞれが関心をもった考え方や用語についてご紹介いただいております。最前線で学術研究に取り組む学生たちが、何に興味をもっているのか、ぜひご期待ください。
広報委員会
教師のウェルビーイングって?
東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科 稲木健太郎
最近,よくウェルビーイングという言葉を耳にします。最初は「なにそれ?」と思っていました。調べたり聞いたりすると,幸福とは少し異なる,よりよく生きることや,その人らしく充実していることに近い概念らしいと分かってきました。
今度は「教師のウェルビーイング(Teacher well-being)」が示され,それって普通と何が違うの?とまたちょっと疑問に。
そのまま気にしなくてもいい気もしましたが,少しだけ見てみました。すると,教師のウェルビーイングは,一般的には給与,業務量,勤務時間,学級規模,その他の制度的な規定という側面から論じられてきたとあります。なるほど,なんとなく分かる気がする。
でもその先には,「これらの要素は今なお重要であるが、教師が自らの職業から見いだす意味や充実感の多層性を捉えるには、それだけでは十分ではない。」と書いてあるじゃないですか。んー?教師だとなにか違うの?
そうして示されていたのが,以下の3つ。教師のウェルビーイングを政策や制度の話を超えてより包括的に捉える必要性があるとのことでした。
・知的側面:intellectual dimension
・社会情緒的側面:socio-emotional dimension
・身体的側面:physical dimension
分かるような分からないような。それぞれ以下のようなことかな?と考えました。
<知的側面 intellectual dimension>
「明日の授業、こんな工夫をしたら子どもたちが面白がるかな」と考えたり,子どもの姿から授業を見直したり,自分も学び続けていると感じられたりする状態?
<社会情緒的側面 socio-emotional dimension>
職員室で「今日こんないいことがあって!」や「実は今、この学級経営で悩んでいて…」と喜びや弱音を安心して言い合える同僚との関係性がある状態?
<身体的側面 physical dimension>
勤務中に休憩できる時間がある,体調が悪いときに休める,安全で健康を損なわずに働ける,退勤後に体を休める時間がある状態?
で,「包括的」だから,どれかだけでいいわけではなく,どれもが重要で,それらが満たされて「教師の豊かさ」になるのかなぁ,と。
なるほど確かに,給与や業務量,勤務時間に加え,授業や教育活動に対する楽しみ,同僚との関係性も,自分の豊かさに関わることだなと思います。あ,もちろん身体的側面も。
また,教師のウェルビーイングを単に「働きやすいかどうか」だけでなく,「自分は何のために教えるのか」という目的意識や,「自分はどのような教師でありたいのか」という専門職としてのアイデンティティとも結びつけられていました。
確かに!と,思う方もいらっしゃるでしょう。
そして,「でもその前に,それを支える条件はどう整うのだろう。」ということも,思うかもしれません。
ぼくは思いました。
一教師の努力で得られることと,そうじゃないことは確かにありそう。
でも,豊かさってなんだ?となったときに,教師ならではの豊かさがあること,そしていろいろ大切だ,ってことが分かったことで,知らなかったときより身近にある教師らしい豊かさに気づけるようになる(といいな)と思いました。
本稿では,OECD Teaching Compass の “Teacher well-being for thriving professionals” の節を参照しました。
OECD(2025)OECD Teaching Compass: Reimagining Teachers as Agents
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