2026.7.5
今,この先生に話を聞きたい(1)授業改善に必要な土台を考える
山梨大学 准教授 三井一希
1人1台端末やクラウド環境、生成AIを活用した授業改善が求められていますが、授業改善がうまく進んでいる教師には共通点があるように感じます。
今回は、私が考える「授業改善に必要な3つの土台」について紹介します。
① 学級経営の充実
教師と児童生徒の信頼関係、そして児童生徒同士の信頼関係は、授業改善を進めるうえで欠かせない基盤です。
児童生徒同士の協働的な関わりは、安定した人間関係の中でこそ促進されます。また、安心して発言できる、受け止めてもらえると感じられる心理的安全性がある集団では、学びも深まりやすくなります。その土台となるのが学級経営です。これは一見するとアナログな視点かもしれませんし、昔から大切にされてきたことでもあります。しかし、1人1台端末や生成AIが授業に入ってきたとしても、この基盤の重要性は変わりません。むしろ、テクノロジーの恩恵を学びに活かすためにこそ、学級経営の充実がより重要になっていると感じます。
② 学習環境の整備
学びを促進する掲示物、実物に触れられるコーナーづくり、協働を促しやすい机や椅子の配置、クラウド上の情報共有スペースの構築など、教師がどのような学習環境をつくるかは、児童生徒の学びに大きく関わります。
予算の都合で新たなツールを簡単に購入できない場合もあります。しかし、「今ある学習環境がベストなのだろうか?」と立ち止まって考えるだけでも、改善の手がかりは見えてきます。今あるものの配置や使い方、クラウド上の情報の在り方を見直すことも、学習環境の整備の一歩です。
③ 認知活動の活性化
児童生徒の認知活動をどのように活性化させるかも重要です。
「魅力的な学習課題になっているだろうか?」「児童生徒が解決したいと思える価値や期待のある課題になっているだろうか?」「児童生徒の心を動かす仕掛けがあるだろうか?」といった視点から授業を見直してみることが大切です。児童生徒の認知活動が活性化すれば、学びに向かう意欲や挑戦心も引き出されやすくなります。
改めて、「大切な土台」について考え、点検してみるのはいかがでしょうか。
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